中学受験お悩みQ&A

こちらのページでは長年の中学受験塾講師の経験から、過去のご相談内容を基にQ&A形式でお伝え致します!
中学受験における悩みはいつの時代も変わらなく生じるものです。
どうしたら成績が上がりますか?、どうしたら勉強が好きになりますか?、基礎を作るためには?などメンタルな事柄や、
具体的な算数、国語、理科、社会の個々の単元アドバイス、志望校対策や本人に合っている中学校選びなど、多方面からの相談事にお応えしてきました。
一部では御座いますが、数多くご相談いただいたお悩みから順に随時、掲載致します。
少しでも保護者の方のお役にたてれば幸いです。
個別相談も承っておりますので、塾説明会にもお気軽にご参加ください。

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  • 中学受験では四谷大塚、日能研、サピックスが三大大手塾と呼ばれていると聞きますがどのような違いがあるのでしょうか。

    四谷大塚は首都圏の中学受験塾の先駆け的存在です。平日教室という名前で塾も運営しておりますが、企業活動の主体は予習シリーズと呼ばれる中学受験向けの教材とytネットと呼ばれるテストを販売しております。提携塾(なかざわ塾もそうです)と呼ばれる契約している塾にテキストやテストをカリキュラムとセットで販売しております。所謂、合格実績の6割以上は提携塾の実績が占めます
    東進ハイスクールを展開する(株)ナガセが経営しております。先生イラスト8

    余談ですが私が前に開催していた進学塾は合格実績を重視したハードな学習を課す塾で、四谷大塚の全国400ある教場でNO1の実績をだしたこともありました。
    しかしながら今のなかざわ塾は全くコンセプトの違う教育を行う塾となっております。
    このように提携塾の方針によって同じ四谷大塚のカリキュラムを使用していても、全く違う塾となります。

     

    中学受験と言えばNのマーク日能研。というぐらいメジャーな進学塾です。首都圏だけでなく日能研東海、日能研関西、日能研九州など全国的に展開しております。
    毎週実施するカリキュラムテストの成績によってクラスのみならず席順まで変える、講義を中心とした授業など昔の予備校のような指導を行っております。
    生徒に細かなハードルを与え、ふるいにかけていく指導法です。データを基にした効率を重視した指導ですが、所謂面倒見とは対極にあります。学習意欲や上昇意欲が強いお子様には良い環境と言えますが、そうでないお子様にとってはかなり厳しい環境となってしまいます。また「中学受験は親の受験」を広めたのも日能研です。
    通塾時には保護者の指導を前提としたおりますのでご家庭である程度の準備(心構え)をしてから通わせることをお勧めします。
    日能研東海は予備校の河合塾と日能研グループが協業して設立した合弁会社です。
    中学受験は予備校の代理戦争と呼ばれております。

     

    サピックスは首都圏では現在最も難関校に合格者を出している進学塾です。そのカリキュラムはハードで難易度も極めて高くなっております。
    システム的には日能研と同じですが習熟度による分類が若干細かくなっております。
    向上心があり、競争意欲が豊富なお子様には向いて、難関校合格のメソッドもある程度確立されている塾です。面倒見が良い訳ではありませんので一度躓いてしまうと中々、這い上がれず辛い学習を継続してしまう生がが多いのも事実です。お子様の性質や学力をよくよく考えてからお選びください。
    予備校の代々木ゼミナールが運営しております。先生イラスト2

     

    これはある程度の規模の塾すべてに言えるのですが講義主体である以上は指導者の力量の差がお子様の成績に与える影響はかなり大きいと言えます。

    大手塾が上位のクラスに力量ある講師を付けるのは必然です。難関校の合格実績が生徒の集客を決定するのですから。

    極論を言ってしまえば大手塾に行く限りにおいては上位クラスで学べなければ、サービスの恩恵を最大限に受けることは難しいと言う事です。

  • 説明会などに参加すると授業形態をアクティブ・ラーニング形式に変更する学校がふえているように感じます。アクティブ・ラーニングとはどのような指導法なのでしょうか。

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    従来の講義形式による教師からの知識の伝達に主眼を置いた授業(パッシブ・ラーニング)に対し、課題に対して実際にやってみて考え、意見を出し合う、情報をまとめる、応用的な問題を解くなど「思考を活性化」させることに主眼を置いた授業形式です。

    主体性、実行力、課題発見能力、計画力、傾聴力、状況把握能力など社会に出てから重要視される汎用性技能の育成に主眼を置いた授業形式です。

    2014年度から急速に広まり15年度には首都圏で多くの私立一貫校が採用に踏み切り、未採用の学校でもその殆どが研究会を立ち上げて今度の導入を検討中のようです。

    言葉だけ教育をアクティブ化させても効果は出ません。受験生としてはシッカリと取り組んでいる学校を選びましょう。

  • 最近多くの一貫校で採用しておりますICT教育について教えてください。

    先生イラスト1情報通信技術を活用した教育の総称です。
    電子黒板やタブレット端末などを用い、教師と生徒間でのコミュニケーションや情報の共有化を安易にして生徒の主体的な学習意欲、思考力や判断力の向上を図る教育です。

    ここ数年多くの大学で一般化されているが私立一貫校でも全生徒にタブレット端末を支給するなど急速に広まりつつある。

    現状では、IT関連の企業とのタイアップや大学との共同開発から、教育産業からのパッケージ販売など、同じITC教育でも学校間の意気込みが大きく違うように感じます。

    指導する教員の技能レベルを学校全体として如何に上げていくかが大きな課題だと思います。

  • 私立一貫校受験に興味があります。公立中学と比べてどのようなところが良い点でしょうか?またデメリットはどのような点でしょうか。

    最大のメリットはご家庭やお子様にとって必要な教育や教育環境を選択することができる点です。

    進学校での大学受験に向けた学力の育成、グローバル化に対応した語学教育と国際交流、現代社会で生きるうえで不可欠なICT教育、アクティブ・ラーニング、多くの女子校が力を注いでいる女性のキャリアデザイン教育、大学付属での10年一貫教育など一般的な公立中学、高校では不可能な魅力教育を行う学校が多々あります。

    また体育館、プール、運動場などの設備や、学校主催の文化活動やクラブ活動、まわりの環境なども特色ある私学が多く存在します。これらをじっくりと吟味して選択できることが最大の利点だと思います。

    大学への進学実績などだけでなく教育の中身や学習環境、学園生活すべてを吟味するために労を惜しまず学校に足を運んで実際の行われている教育を肌で感じて頂けるようにお勧めいたします。先生イラスト2

    デメリットとしてはやはりお金の問題です。一般的な公立中高の学費が無料(といっても税金ではらってますが)なのに対して私学では授業料が生じます。こちらは学校間での差が激しく最も安い学校と高い学校では4倍近く違います。

    また、学校関係以外でも例えば学友たちは色々な地区から集まりますのでちょっと友達の家に遊びに行くだけでも馬鹿にならない交通費がかかったりします。

    しかしながら、公立に比べて私立一貫校の場合は原則として塾・予備校などの外部教育サービスは最低限で済みますし、部活動などの行う場合も競技によって私学では充実した施設や優秀なスタッフのサポートがあります。一概には言えませんがその分を加味して考えれば教育費全体としての差はあまりないように感じます。

  • 中学受験をする際に必要な学費(塾などの授業料)はどの程度になるでしょうか。

    お通いになる塾の形態(全体指導、個別指導などの指導形態、中学受験専門塾、中高受験併用塾など)や目標とするレベル(難関校や公立中高一貫校)、地域性などによって大きく異なります。

    ここでは最も該当する人数の多い全体指導を中心とした首都圏の中学受験専門塾について述べます。

    必要となる経費を順にあげますと、
    入塾金 ②月々の授業料 ③テキスト代 ④週または月ごとのテスト会費

    ①~④が通常時にかかる経費となります。
    またそれ以外に会費として⑤季節講習費 ⑥公開模擬テスト受験料 ⑦入試受験料が必要となります。
    さらに⑧参考書類などの書籍代 ⑨交通費 ⑩軽食や弁当代などが必要となります。

    ①はおよそ2万円程度

    ②は4年生時で2万円程 5年生時で3万円程 6年生時で4万円程になります。(夏の講習会がある8月は通常の授業料が発生しません。4月、5月、7月、12月は連休や講習会の関係上、通常授業日数自体が少なくなりますが殆どの塾では月ごとの授業料は変わらずかかります。)

    ③は半期ごとのお支払いとなり年間で1万8千円程

    ④は大手塾でも幅が広く四谷大塚系だと若干高く4教科で1万2千円程、それ以外の塾では6千円程となります。2教科の方だと上記金額の7割程度になります。

    ⑤は夏の講習会が最も高くテキストや諸経費込の会費では、4年生で3万、5年生で7万、6年生で13万程度になります。春の講習会は夏の講習会の4割程度、冬の講習会は6割程度になります。

    ⑥は5年生後期から多いのですが一回当たり4千円で6年生終了までに平均で10回程度は受験となります。

    ⑦は実際の受験期にかかる費用です。受験料は平均で一回当たり2万となり一人当たりの平均受験回数は4回程となります。

     

    すべてを計算致しますと学年ごとにかかる経費はおよその目安ではありますが4年生時で36万前後、5年生時で60万前後、6年生時で92万程度となります。

    お通いの塾により大きく変動いたしますので一つの目安としてお考えください。

    ※⑧~⑩は個々人の差が大きく割愛させて頂きます。

  • 私立中高一貫校進学を検討しておりますがまだ、受験するかどうか決めておりません。このような場合はどのような学習を進めていけばよいのでしょうか。やはり専門の塾へ通わなければいけないのでしょうか。家庭で学習を進めるのは難しいのでしょうか。

    一般的に一度中学受験の専門塾に通いだしますと毎週のテストやそれに伴う成績順のクラスや席順の変化などにより心根も定まらないうちに否応なく(保護者が)受験モードに入ってしまいます。
    塾サイドもそれを狙っているわけですので、とても上手に保護者の教育熱を引き上げます。そのまま受験を迎えてしまう方も多く、受験結果によってはこれで良かったのかとの疑問が残る方もいるようです。

    また逆に受験しようかしまいか悩んでいるうちに学年が進み5年生後期や6年生になってからお子様が突然受験を希望する、いわゆる飛び込み受験組の方も少なくない数おります。飛び込み受験組の場合は十分な学習時間が取れませんので成績的に選べる学校が少なくなり中学受験の進学先を選べるというメリットを十分に享受することができません。

    必要な事はこれらのリスクを理解したうえで、我が子の教育をどのようにするかしっかりと考え準備をすべきです。どのような準備があるかを例示いたします。

     例)4年生の間は塾に通わずご自宅で算数を中心に学習を進める場合を想定します。

    使用教材は四谷大塚の予習シリーズ(基礎編がお勧め!)を活用する。

    算数は一か月で3回分を進めるぐらいのペース(通常は一週間で1回分)で学習を進める。

    国語は漢字を中心に語彙の勉強と読解演習2週間で一回分位を進める。

    理科・社会はもともと負荷が小さいのでテキストをお子様と一緒に読んで理科は演習問題を実施、社会は地図帳の使い方を中心に学習をそれぞれ隔週で進める。

    夏休みや冬休みは専門塾の講習会に参加することをお勧めします。
    中堅塾だと集客の為に初回は無料や半額で実施しているところも多いので積極的に活用しましょう。(その後のお付き合いもことも考えて通常コースの勧誘は丁寧にお断りしましょう。)

    また秋からの学校説明会見学会、お子様を対象とした学校イベントに参加したりしてお子様の意思確認をしながら進学について検討ご検討ください。

  • 中学受験を検討しており塾通いを考えております。塾に通い始める時期はいつ頃が宜しいのでしょうか。あまり遅いとカリキュラムが未消化で受験を迎えてしまう恐れがあると聞いております。開始時期としてベストの時期はいつごろでしょうか。

    先生イラスト1四谷大塚、日能研、サピックスなど大手の中学受験カリキュラムは4年生の2月(中学入試は首都圏では2月実施ですので新学年は2月スタートとなります。実際は3年生の2月です。)からの開始です。開始後すぐに算数は受験独自のカリキュラムとなり小学校の内容との乖離が大きくなります。国語は読解や語彙の練習など小学校に比べると内容的に比較にならない程難しくなりますが学習内容の乖離はそれほど大きくありません。難易度や学習量が大きく増加するだけです。

    理科、社会はまだ本格的な受験カリキュラムの練習といったところです。理科では自然科学系の事柄を、社会では日本地理の総論から主だった地域の特色を学びます。

    カリキュラム的に負担が大きくなるのが算数となります。

    私の塾にも大手塾から転塾されてくる方の中には、最初の算数で分からなくなり、そのまま数年間も学力不振の状態で通い続け学習自体に強いストレスを感じて伸び悩むお子様も多数見受けらます。

    4教科で始めるべきかどうはさておいて算数のみは早めの開始が望ましいです。

    しかしながら中学受験塾では4教科または2教科での受講しか選べない場合が殆どとなります。なかざわ塾では算数のみの受講から開始する4年生も半分以上おります。塾通いに少しずつ慣れながら通塾日数や教科を増やしてあげた方が良い結果を生むお子様が多いと思います。

  • 中学入試の入試問題は小学校で学習している内容とは大分違う内容が出題されるようですがどのような点で違いがあるのでしょうか。

    中学受験の入試問題はすべて「推論」に基づいて作問されております。先生イラスト5
    「推論」とは考え方や知識があればそれを応用させて問題を解くことができると言う事です。

    これにより小学校の学習指導要綱内にある知識や考え方などからでも通常の小学校の学習のみではほぼ解くことが不可能な問題を出題させることが可能となります。

    ただ作問しているのは小学校の教諭ではなく通常は中学、高校生を指導している先生方ですので問題の練りこみが足りない時には小学校では絶対に習わない知識や原理、公式などが出題されます。
    一度出題されてしまうと文科省から指導が入らない限りは既成事実となってしまい翌年以降は普通に出題されてしまいます。

    その様な経緯で現状としては小学校の学習のみで一般的な私立一貫校の入学試験で合格点をとることは極めて難しいです。

    余談ですが・・・

    中学受験が一般化され始めた少し昔の話ですが、とある有名中学の入試問題の作問担当の方に「どのようにして問題を作っておりますか?」と伺ったところ、「四谷大塚のテキストを参考にしております。」と言っておりました。

  • 記述問題が苦手のようです。塾のテストなどでは中長文記述は必ず白紙で返ってまいります。どうすれば記述が書けるのでしょうか。

    誤解されている方が多いのですが「読解力」「語彙力」「記述力」国語力を構成する要素の中で最もトレーニング効果が表れるのが「記述力」です。

    記述が苦手なお子様はまず「書く」という作業に慣れていない場合が圧倒的時多いのです。小学校でも塾の学習でも読解や語彙のトレーニングはかなりやりますが記述で自分の意見を文章として表現するトレーニングは殆ど行いません。

    適切なトレーニングを行えば学力や好き嫌いにかかわらず「記述力」だけは現状より確実にアップいたします。

    私の塾では朝日新聞社の「今解き教室」という教材を活用して記述力のトレーニングを行っております。まずは専門のインストラクターが70分かけてその回に学習する専門的な内容や用語や解説し教材の指示に従い文章を書いていきます。後半の70分で自分の意見をテーマ作文(小論文)として600字程度に纏めて書いてみることを小学6年生の一年間行います。これにより極めて国語が苦手な生徒もどの公開模試を受けても長文記述だけは書いてくるようになります。

    多くの記述問題は加点方式ですので全体が合っていなくてもキーワードなどにより部分点が生じます。また多くの入試では長文を書くだけでも得点を付与する学校もおおくあります。

    ただ、今どき教室は家庭で扱うには保護者の負担が大きい教材ですのでご注意ください。塾が主催する作文教室などへ参加するのも効果的だと思います。

    注意点は6年生から行うのが大切です。もっと前ですと論理性が弱く自分の考えていることを文章に表現するだけで負荷が大きくなります。これも個人差が大きいと思います。お子様の特性を考えてトレーニング法をお選びください。

  • 分からない言葉があれば自分で辞書を調べるように教育しているのですがなかなか言う事を聞きません。なにか良い手段があるでしょうか。

    「辞書で調べる」作業自体を見直してあげましょう。そもそも小学生対応の国語辞典ではのっていない言葉も多くあり、中高や大人対応では説明自体が難しく使えません。

    実は小学校でも辞書は年に1,2回程度しか授業で取り上げません。実際には全く活用していないのが実情です。さらに今のお子様達は学年が進むにつれて紙媒体の辞書を活用する機会は少なくなります。

    教育のICT化に伴って殆ど大学や多くの私立一貫校でタブレット端末等を辞書代わりに活用しております。

    しかし小学生のお子様にスマホやタブレットを与えてしまうと、お子様にとって好ましくない情報まで見えてしまうなど様々な問題があります。

    そこで私が推奨しているのは電子辞書の活用です。

    最近の電子辞書は言葉の検索も安易に可能ですし、国語辞典以外にも何種類もの辞典、辞書が組み込まれたものが多くカラー画面や音声、動画などもありタブレット端末と同じような感覚で使用できます。紙辞書に比べて圧倒的に利便性が高いツールです。

    ここで注意していただきたいのが、ただ与えても活用する前に飽きてしまうお子様も多くいると言う事です。十二分に活用するためにはトレーニングに工夫を凝らす必要があります。

    例えば私の塾ではパズル講座を開講しておりますので、そちらで国語の言葉パズルを積極的に実施しております。図1

    その場で電子辞書を使ってパズルを解く為のヒントを探すトレーニングを組み込んでおり、更に答え合わせた段階で調べた言葉の意味を必ず確認するようにしております。

    電子辞書の活用トレーニングと語彙を増やす練習を「パズルを解く」というお子様が楽しみながらできるように工夫しております。

  • 子供が文章の音読をさせていて気が付いたのですが、言葉を知らないので文章読解がうまくできないようです。語彙力を付けたいと思うのですが良い学習法はありますか。

    一般的には読書によって語彙を習得するように言われております。先生イラスト5

    しかし児童書や図鑑などを沢山眺めていてもあまり新しい語彙は増えてはいきません。

    当然、読書習慣の育成には良いことでありますが、児童書はその年齢のお子様が読んで楽しくわかりやすく書かれております。

    ですから難しい語彙や言い回しはあえて使用しないようにしております。

    図鑑などは説明の為の文章となりますので、専門的な用語は習得しますが読解の為の語彙力にはあまり結びつきません。

    本 読書でお勧めしているのが大人(といっても中学生以上が読むようなもので充分ですが)の読み物

    を与えてあげると語彙が飛躍的に増えていきます。

    初めは保護者の方が読んで面白かった、楽しめた本などを紹介すると、お子様と共通の話題が持て、

    より読書効果があがります。

    また語彙力だけでなく小説は情緒面の育成を促し、さらには物語文の読解力を高めます。

  • 国語の漢字がなかなか覚えられません。何か良い覚え方はあるのでしょうか。

    通常の中学受験カリキュラムでは週に8つの新しい漢字とそれを活用した熟語(だいたい50位)を覚える事が必要となります。

    なかなか大変な量ですので小学校の学習ペースで進めていたのでは無理があります。

    学習時間が十分に取れるならばまだしも、他の教科の学習もある中では時間的にもお子様の気持ち的にも難しいと思います。

    これは知識確認全般に言える事ですが、憶える作業は「かけた時間」ではなく「かけた回数」が重要と言えます。また、憶えた事柄の「確認」が必要不可欠となります。

    以下は私が実際に漢字指導に用いている方法です。

    ①.覚えるべき漢字の書き順をしっかりと確認したうえで、熟語を大きく3回ずつ書き取ります。書いた後は正しい答えと一文字ずつ指をさして、止め、はね、払いを確認しましょう。

    ②.答えを隠して覚えているかテストをしてみましょう。書く

    ③.間違えた熟語のみ①を繰り返してください。

    ④.全てが丸になるまで①と②を繰り返してください。

    最初の①がお子様にとって大変で慣れない時は1時間程度かかります。慣れてくると30分程度で済みます。

    熟語を辞書で調べて意味を分かった上で覚えろとの学習を推奨する方もおりますが時間的に難しく、保護者が口頭で指導した方が宜しいと思います。

  • 現在4年生ですが塾でおこなう毎週の算数のカリキュラムテストでは、ひどい点数を取ってきます。家庭でも時間をかけて教えているのですが、その時はできても同系統の問題が出題されているのにテストでは間違えている場合も多くあります。

    ご家庭で保護者が指導する場合は一対一での指導となり効率よく指導できます。本来ならば十分に理解したうえでテストに挑むわけですから良い点数を期待するのも理解できます。家庭での指導時とテストの点数の乖離が大きいのは定着に問題があるからだと考えられます。理解していただきたいことは「分かる事」「できる事」は、別だと言う事です。説明をして理解していても、出来るようになる為のトレーニング不足のの為、時間が経過とともに理解も薄まってきます。この場合はやれる問題の量を減らしても「理解した事柄」の演習を増やしましょう。

    満点を取る学習ではなく「分かった事」を確実に「出来るようにする」学習こそがお子様にとって本当の身になる学習であり、中学受験結果にも大きくかかわってまいります。

    注意点としては集団塾で出される課題は、どうしても最大公約数的になってしまいますのでご家庭で「分かる事」「今は分からなくても良いこと」を取捨選択をしてあげてください。

  • 小学6年生の男子です。中学受験本番まであと三か月を切り学校対策の為に過去問を解き始めたのですが算数が全く取れずにおります。このままでは志望校を考え直す必要があるのではと不安になっております。残り期間で算数の得点をアップする方法があればご教授ください。

    まずは基礎的な事柄ですが入試で合格する為には総合点で合格最低点以上の得点を取る事であります。算数が得意だから合格する訳ではありません。要は算数が合格者平均から遠くても他の教科でカバーできればそれで良いのです。

    つまり今後の学習の注意点は算数ばかりに気を取られて他の教科を疎かにしない事が重要です。その上での算数対策ですが、点数が全く取れないとのことですので計算を含めた基礎的な問題を落としている場合があるように感じます。まずは基礎学力の強化が重要です。ここで問題となるのが塾の授業との関係です。算数以外の3教科で好調な場合は学力的に上位クラスに編入されているかと思いますが、この時期の授業は総合演習が中心となりますので上位クラス程、お子様にとって難解な問題の比率が高くなり学校対策の趣旨とは異なった授業を受ける羽目になります。なかざわ先生

    対処としてはクラスを算数に合わせて下げるのがベストですが、お子様の心理的な側面から難しい場合は、最初から難しい問題は出来なくても良いと認識し基礎から標準問題に全力を注ぐように十分話し合ってください。塾の授業を休んで家庭で算数にエネルギーを掛ける手もありますが、お一人ではモチベーションの維持や管理も難しく保護者のサポートや他の教育サービスの活用が必要となります。

    また、基礎学習の総ざらいとは別に志望校の入試問題の傾向を把握し取れそうな領域に的を絞り演習する手もあります。「つるかめ算」「差集め、過不足算」「倍数算」「食塩水の計算」「仕事算」「ニュートン算」「周期算」「平均算」などの特殊算は短期間の練習で確実に得点力がアップ致します。出題傾向とレベルの分析や、対処すべき領域などはお通いの塾の担当に面談を申込ご相談されると宜しいでしょう。

  • 小学5年生の娘ですが、算数の学習でかなり苦戦しております。塾では習熟度別クラスですが2教科の点数で選抜されるので国語が得意な娘は上位のクラスとなってしまい算数がついて行けていない状態なようです。塾のシステム上、算数だけ下位クラスはできないそうで、家庭での対処をとのことでしたが、家庭で指導をしてみると塾の授業内容は殆ど理解しておらず、ほぼ毎回一から解説する状態です。時間的にも

    まずはお嬢様の授業中での理解度を少しでも上げる工夫をいたしましょう。中学受験塾では算数授業解説時に徹底してノートを取らせるように指導している塾が多くあります。一見すると良いことのように見られるのですがこれこそがお子様が授業で理解できない元凶となります。

    何故?塾がノートを取らせるかというと「授業ではお子様はちゃんと勉強しておりますよ。」「分からなくなったらご家庭でノートを見返せば理解できますよ。」などと言った、保護者に対するエクスキューズなのです。

    現実的に小学生のお子様で①授業の解説を聞いてノートを取りながら内容を理解する。と言った①~③の3つの学習事項を同時にこなすことができるのはかなり難しいと言えます。実際になかざわ塾では私の解説が終了するまで鉛筆を置いて黒板を見る事をトレーニングとして実施しているくらいです。

    お嬢様には、授業中はメモを取らずに先生の解説をよく聞いておくように指導してください。先生から注意を受けない様に塾サイドにも上記の旨をお伝えしてください。また、塾によりますがお休みされた生徒様に解説のコピーを準備している塾もあります。コピーが活用できないか交渉してみましょう。お友達にお願いしてコピーさせて頂けるよう手配してみるのも良いでしょう。

    上記の方法が無理な時には、もう一つの手として敢えてクラス替えテスト等で国語の点数を落としクラスを下げる事をお勧めします。

    算数を除く他の3教科は習熟度による差があまり出にくく基礎問題中心に扱っても学力が落ちる事は考えられません。寧ろ基礎的な内容理解が深まり潜在的な得点力がアップするケースが殆どです。

    名よりも実を取る。意外と受験生本人も、保護者も気が付かない裏技です。

  • 3年生の男子生徒です。中学受験の準備を始めようかと思っておりますが4年生になるまでは通塾はしないで家庭学習で受験算数のみ学習を進めようかと考えております。家庭学習をどのように進めれば宜しいのでしょうか。また保護者が指導する上での注意点等ありましたらば教えてください。

    中学受験の準備としての3年生算数をお考えですね。通塾をせずに家庭学習のみとなりますと『家庭学習,通信教育』『インターネット学習』などの学習形態が考えられます。『通信添削』や『インターネット学習』については別項目のQ&A(受験のお悩み相談)をご覧ください。
    ここでは活用する教材等やそれぞれのメリット・デメリットを上げさせて頂きます。

    また、通塾は5年生からと考えている4年生の方にもおススメいたします。(4年生用の進学塾教材等は難易度が高くご家庭のみでの指導ですと負荷が大きくなります。敢えて一学年下を選択し完了し次第、4年生の学習に推移する事をお勧めします。)
    ここでは市販教材のみを活用しての『家庭学習』の進め方を説明いたします。  

    3年生向けは需要が少なく書店で購入できる中学受験教材で3年生に向けた良い物が
    殆どありません。そこで四谷大塚から販売されている「ジュニア予習シリーズ3年生」をお勧めしたいと思います。カリキュラムもしっかり組めていて問題のレベル設定も適切で妥当です。また解答・解説が丁寧で保護者の方が指導しやすい教材です。
    2教科(算数・国語)で月に1,296円(税込)と安価でコスパに優れた教材です。
    使用時の注意点としては最初の導入の説明を丁寧にしなければいけないと言う事と、丸付けや直しを一緒にしてあげる必要がある点

    また、算数の問題数は適量ですが国語は設問数が多く、解くのにも解説にも時間がかかります。一か月分を一か月でやる必要はありませんのでお子様の習熟度に合わせて各教科で調整して実施いたします。教材は四谷大塚各校舎で購入可能です。

    次に指導する際の注意点ですが4年生からの通塾をお考えなら塾の授業を活かせる指導を心がけましょう。具体的にはご家庭への依存心に注意すると言う事です。4年生ぐらいですと塾の授業で話を聞くよりご家庭で保護者と一対一で説明を受けた方が分かり易い場合もあるようです。

    その為、「分からなければ家で聞けばよい」などの気持ち等が芽生え、授業スキルが上手に育成されない生徒もおります。学年が上がり内容的にご家庭での指導が難しくなったにはすでに手遅れとなります。中学受験でよく見かける「4年生までは、良かったが5年生後半位からどんどん成績が落ちる生徒」の典型となってしまいます。

    ご注意ください。

  • 小学6年生の男子の勉強で質問があります。私立中学受験を目指して現在、進学塾に通っておりますが理科の力学の計算がとても不得手なようです。志望している中学の入試問題では毎年出題されておりますので何とか得意にしたいのですがどのようにすればよいでしょうか。

    力学の問題は「ばね」「てんびん・てこ」「滑車と輪軸」「浮力」から成り立ち、それらを複合した問題も数多く出題されます。計算力だけで解くことができずにそれぞれの仕組みをしっかりと理解する必要があります。

    また算数でも活用する「てんびん法」を活用できなければいけません。「てんびん法」については塾にて指導済みだと思います。まだの場合は直接塾に相談してみてください。モーメント(てんびんを回そうとする働き=支点からの距離×力の大きさ)が2つの時は「てんびん法」を使い、その他の場合は、モーメントのつり合いの式を立てて解くようにしましょう

    「てんびん法」と「モーメントのつり合いの式」の使い方が分かったら滑車や輪軸も同様の計算となります。

    「ばね」「浮力」の計算については、力のつり合いが大切となります。しっかりと図を描いてそこにベクトル(力の向きと大きさを矢印で表したもの)を書き込みましょう。力のつり合いを常に考えることにより力学計算のコツがつかめるようになります。

    問題演習ではなるべく難問は当たらず基本問題を多く解くようにしてください。ただし、上記のポイントを、手を抜かずに書き込むことが重要です。

    塾への質問が頻繁に可能ならば、「てんびん法」、「モーメントのつり合いの式」、「ベクトル作図の仕方」について重点的に質問をするようにしてください。

  • 5年生の女子です。現在大手進学塾に通っておりますが理科の化学計算が苦手のようです。覚えることは得意なのですが計算が入ってくると途端にテストの点数が悪くなります。どのような学習をすればよいでしょうか。

    理科に苦手意識を持つ理由の多くが「化学計算」「力学の計算」「電流の計算」と言われております。そのうち「化学計算」は女子中学にも出題率が高く避けては通れない領域となります。「化学計算」には「溶解度の計算」「気体の発生」「中和計算」が主なものです。

    「溶解度計算」は通常カリキュラムでは4年生から出題されておりますが、「気体の発生」、「中和計算」は5年生からとなります。これは計算として算数の割合や比の概念を学んでからでないと問題を解くことができないからです。

    そこで5年生以降の化学計算が苦手な方に共通することが計算に算数の比を活用できていない事だと考えられます。

    比例関係をとる場合、頭の中で条件を整理して式にまとめる事はかなり難しいスキルとなります。

    そこでまずは与えられた条件(グラフや表)から「過不足なく反応」、「完全中和」したポイントを探し、化学反応式を言葉で書いた上でその下に数値を書いて比例関係をとる練習をしてみてください。

    どうしてもテキストやテストの解答・解説ですと時数に制限がある為、数式だけを書いてある場合が多いのですがそのようにして問題が解けるようになるレベルまで達する小学生はごく稀です「化学反応式」を書く⇒「過不足なく反応」「完全中和点」を取る、の作業を徹底すればあとは比や割合の活用で比較的簡単に解くことができるようなります。

  • 小学4年生の理科の勉強について質問です。現在四谷大塚の準拠塾にてジュニア予習シリーズで学習を進めておりますが算数や国語に比べると塾では授業時間も少なく、内容的にも大雑把にまとめてあるだけのように感じます。今後の受験学習において、4年生の理科学習の位置づけと、効率の良い学習法を教えてください。

     

    四谷大塚カリキュラムは国語、算数は4年生からの開始となりますが、社会は日本地理の総論、理科は自然科学系の知識確認が主体となります。

    4年生の理科学習で特に「季節(四季)の生物」、「昆虫の学習」は5年生以降のカリキュラムでは少ししか扱われておらず弱点となりがちです。4年生の間にしっかり学習しておきましょう。

    また各単元においても実際に入試問題として出題された内容をピックアップして詳しく解説しております。4年生には少々難しい内容ですが5年生や受験期に読み返してみるとより理解が深まるテキストとなっております。

  • 小学6年生の男子です。受験まで残すところ半年となりますが志望校合格まではまだまだ学力が不足しております。この夏の学習で算数、国語を仕上げて直前に暗記項目である社会、理科に力を注ぎたいと考えております。お考えを聞かせてください。

    ご質問頂いた学習法は多くの方が考え実践しているばかりでなく進学塾でも推奨するところがある学習法です。確かに知識は憶えてからの時間が経過するほど抜けるものも早くなり、直前に覚えた方が良なかざわ先生いとの理屈も理解できます。

    しかし、実践上この学習には大きな弱点があると思われます。

    まず教科的な問題ですが算数の学習と、社会の学習では相性が悪い言う事です。

    あくまで経験則ですが、どちらかに力を大きく注ぐとどちらかが弱くなるようです。

    夏に算数を大きく伸ばしても直前に社会の学習に力を入れると算数の力が大きく衰えてしまいます。特に直前期の1月は公開模試なども無い時期ですので算数に問題を抱えたことを把握できずに受験を迎え失敗するケースもあるようです。

    また、知識確認の学習は、憶えることそのものよりも覚え方を学ぶことが重要です。

    受験後の中学での学習も考慮する必要があります。

    上記2点を考慮すると残り半年の学習としては、夏休みにまずは社会の知識確認学習の比重を高めておきましょう。ある程度の知識が入った状態ならばその後の塾での総合演習授業にて覚えた知識の活用の仕方を学べます。より効率よく社会の学習ができます。社会の学習が安定すればより算数の学習に力を注げるようになり、ちょうど受験期に算数学力のピークを作ることができ得点力的にも大きく期待できます。

    理科の学習や国語の学習についてはQ&Aの各科目の学習をご確認ください。

  • 小学5年の男子です。地理は得意なのですが歴史の用語や人名を覚えるのが苦手なようです。マンガ日本の歴史を全巻そろえたり、大河ドラマを家族で見たり工夫しておりますが、歴史自体に興味がわかないようです。

    歴史の知識は、地理とは違って歴史の流れをある程度把握したうえで覚えないと中々定着しないようです。興味を持たせて覚えさせる工夫も大切です。がそれ以上に重要な事は憶えた出来事や人物が流れの中でどのような役割を果たしたかを理解する事です。

    地理は得意なようですので暗記力や知識確認の学習自体に問題はないようですので、憶えた後の確認学習の仕方を工夫するようにしましょう。

    具体的には一問一答式で人名を確認してあげた後に、その人物が行った歴史的な偉業やその後の歴史に影響を与えた事柄などを聞いて行ってあげてください。

    事前にその週の学習単元を確認しておいて質問事項や説明事項を簡潔にまとめておきましょう。

    私の塾ではパズルの中に歴史パズルを導入し上記のような進め方で楽しく学習しております。
    私自身も楽しく歴史を振り返れますので保護者の方にもお勧めしたい指導です。

    ここで注意することは詳しくなりすぎない事です。説明事項は文字数に直すと最大で30字以内に収めることです。趣味の為の学習ではありませんので指導した言葉がそのまま記述問題で使用できるように簡単かつ簡潔にまとめてあげましょう。

  • 毎週のカリキュラムテストに向けた社会知識の効率の良い覚え方を教えてください。

    知識関連の学習において重要な事はどれだけ時間をかけたかではなく、
    どれだけの回数を繰り返したかとなります。
    また、常に覚えたことを確認する作業を入れて事が大切となります。

    上記2点を考慮したうえで毎週に実施する学習トレーニングとしては以下のようになります。

     

    ① カリキュラム授業終了後にまずは基礎事項(地名、人名、出来事などの用語)を確認しましょう。一問一答式でよいので口頭で答えられることが重要です。

    ② 言葉として覚えたならば次に漢字で書くことを意識しましょう。
    ※ただし、4年生や5年生でこれらの学習が苦手な生徒はまずは口頭で言えるようにしましょう。漢字は6年生になってからでも遅くはありません。

    ③ ここまでに最低2回は復習しておりますが、テストの直前(前日や当日でも可)にもう一度しっかりと一問一答式で確認をしましょう。

    ※②と③の間に余裕があれば問題演習をするとさらに定着度が上がります。
    ※まずは音として覚え、次に漢字で覚えるなど覚える易い順に学習すると良いでしょう。